特集 呼吸機能の正常値
O2解離曲線
高木 康
1
1慶応義塾大学医学部内科
pp.788-792
発行日 1966年9月15日
Published Date 1966/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201655
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ヒトの血液におけるヘモグロビンの酸素解離曲線については古くから多くの研究があるが,1941年にDill and Forbes1)は過去の成績を整理して図1のような解離曲線を作図した。これは最近まで,最も広く容認され,一般に代表的なものと考えられてきた。
著者らもDillらの解離曲線をもとにして図2のノモグラムを作り,酸素飽和度の算出などに利用している。表1は2)このノモグラムを作図するにあたって,Dill1)らの仮定に従って血液に対する酸素の溶解度の温度変化を計算したものである。水に対する酸素の溶解度の温度変化と血液に対するそれとが平行するというDill1)らの仮定は,最近Hedley-Whyte, J.ら6)の実験によって支持されている。
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