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講座
A-aD理論—(2)a-ADco2,a-ADN2
A-aD. Theory (2)
山林 一
1
Hajime Yamabayashi
1
1大阪府立成人病センター
1Centor for Adult Diseases, Osaka
pp.645-649
発行日 1966年8月15日
Published Date 1966/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201625
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I.a-ADco2
Haldaneによってすでに半世紀前に指摘されていたように,a-ADco2はa-ADco2にくらべきわめて小さい。この理由は1)CO2解離曲線がO2のそれにくらべ直線に近く,換気血流分布の異常の影響が少ない。2)CO2の動静脈較差が小さいため(6mmHg),シャントの影響が小さく,たとえば10%の血流のシャントは,a-ADco2にしてわずか0.5mmHgの較差を生じるだけである。3)さらにCO2の拡散障害は事実上存在しないため,拡散によるa-ADco2の発生は考えられないなどの理由による。このような小さいa-ADco2の測定の難しさは,かつてPaco2測定の精度に依存していたが,Pco2電極の出現によって,むしろ逆にPAco2の測定をいかにして行なうかに移行している。
従来PAco2の測定法として用いられてきた方法の代表的なものとして,
1)Haldane-Priestley法
2)end-tidal sampling法
3)物理的ガス分折装置による呼気CO2濃度の連続的記録による方法
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