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文献抄録
洞調律へのCardioversion後にみられるジギタリス中毒—Gilbert, R., Cuddy, R. P.:Circ. Vol. 32,No.1:58〜64, July,1965/組織液圧:II.組織間腔における圧—容量曲線—Arthur C. Guyton:Circulation Research. Vol XVI,452〜460,1965.
Digitalis intoxication following conversion to sinus rhythm./Interstitial Fluid Pressure:II, Pressure-Volume Curves of Interstitial Space.
pp.97,137
発行日 1966年2月15日
Published Date 1966/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201550
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近年,直流除細動装置の応用が普及してきたが,著者等は心房細動が洞調律に変換される前後の負荷試験の研究を行なっていた際,洞調律に復しているのに負荷時の脈搏数がそれほど増加しないことを発見し,これがジギタリス中毒に由来するものであろうと考えた。
研究対象とした症例は,動脈硬化性またはロイマ性心疾患患者44例である。全例不整脈を有し,治療目的からそれぞれ直流除細動装置を応用した。第1群は2日以前ないし直前までジギタリス投与を行なっていた患者28例で,それぞれ心房細動または粗動を有し,D. C. countershock(以下C.S.)により洞調律変換に成功したが,この内20例にジギタリス中毒と思われるE. C. G.異常を認め,2例はC. S.後数時間で心室細動を起こして死亡した。なおこれらは全例,C. S. 前にジギタリス中毒を思わせる兆候はなかった。
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