Japanese
English
特集 肺性脳症
肺性脳症の内科的治療
Treatment of Pulmonary Encephalopathy.
片山 一彦
1
,
高木 康
1
Kazuhiko Katayama
1
,
Yasushi Takagi
1
1慶応大学医学部笹本内科
1Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University.
pp.675-680
発行日 1964年9月15日
Published Date 1964/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201362
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はじめに
肺性脳症を肺機能不全すなわち低酸素血症または呼吸性アシドーシスに基づく脳神経症状と理解し,そのうちでその対策が最も困難であるCO2 narcosisの治療を中心に述べる。ここでいうCO2 narcosisとは臨床的に次の三つの条件を満足するものを指す。すなわち,
1.高度の呼吸性アシドーシス
2.意識障害
3.自発呼吸の減弱
である。
高度の肺機能不全においては意識障害を合併するのは稀なことではなく,著者らの教室においてはすでに過去数年間に上記の条件を満足し,CO2 narcosisと診断されたものは13で例にも達し,慢性肺性心と共に慢性肺疾患患者の重要な死因の一つとなつている。
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