Japanese
English
症例
手術により軽快した慢性収縮性心膜炎の2例
The Cases with Chronic Constrictive Pericarditis Improved by Surgery.
宇留賀 一夫
1
,
渡部 保男
1
,
笹生 研
1
,
山尾 昭二
1
,
安田 恒夫
1
,
小野木 宏
1
,
宇野 顕
2
,
小林 信雄
2
,
高倉 一夫
2
,
遠藤 邦夫
2
,
佐々木 陸郎
3
Kazuo Uruga
1
,
Yasuo Watabe
1
,
Ken Sasao
1
,
Shoji Yamao
1
,
Tsuneo Yasuda
1
,
Hiroshi Onogi
1
,
Akira Uno
2
,
Nobuo Kobayashi
2
,
Kazuo Takakura
2
,
Kunio Endo
2
,
Rikuro Sasaki
3
1磐城共立病院内科
2磐城共立病院外科
3東北大学医学部山形内科
1Dept. of Internal Medicine, Iwaki Kyoritsu Hospital.
2Dept. of Surgery, Iwaki Kyoritsu Hospital.
3Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Tohoku University.
pp.625-631
発行日 1963年8月15日
Published Date 1963/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201241
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I.まえがき
慢性収縮性心膜炎とは慢性癒着性心膜炎のうち心膜の癒着肥厚が高度で,しかも収縮性となり,その結果心臓拡張運動が制限され,遂には心不全症状をおこすものをいう。近年本症の手術的治療法の進歩及びその成績の向上によりその報告も増加しているが,われわれも最近本症の2例を経験したので報告する。その1例は10年以上も心不全症状が反復し,胸部レ線及び手術所見により所謂装甲心を呈したもの,他の1例は数年来肝硬変症として治療されていたものであるが,心膜切除術により,前者は術前歩行困難の状態より,術後11カ月の現在主婦としての家庭生活を楽しみつつあり,後者は現在術後3カ月で経過観察中のものである。
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