Japanese
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診療指針
Physical Therapyについて—特に胸部疾患への応用
Physical Therapy for Pulmonary Diseases
芳賀 敏彦
1
Toshihiko Haga
1
1国立療養所東京病院外科
1Dept. of Surgery, Tokyo National Chest Hospital.
pp.579-585
発行日 1963年8月15日
Published Date 1963/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201235
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I.はじめに
現在まで主として肢体不自由者,精神障害者,結核,癩等特殊な疾患に対して行われていたリハビリテーションが最近ではほとんど総ての慢性疾患に考慮されその必要が医療制度審議会の厚生大臣への答申にもくみこまれ次第に医療の新しい方向づけの中に入れられて来た。本誌が取り扱う循環器系,呼吸器系の疾患においても特に症状の慢性化するものについては現在までの薬物療法,外科療法に加えてPhysical Therapyも重要な位置をしめる。これに引続き又は時を同じくして行われるOccupational Therapy又脳循環障害の後遺症の一つである言語障害に対するSpeech The—rapy等を広いPara-medicalな専門家との協力により患者を社会生活に返す事が望ましいのは日頃このような患者に直接,接している我々の願いである事は当然である。
現在までの主として外科療法,薬物療法を中心とする治療成績はすぐれたものであり今後の臨床研究も当然押し進められるべきであるが一方きわめて素朴にみえるPhysical Therapyも呼吸,循環疾患の一上に当然考慮をはらわねばならない。日本の論文の中にはPhysical Therapyを考慮したものはきわめて稀であるが海外の論文にはかなり重視されている。
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