Japanese
English
診療指針
トリアムテレン
Triamterene
河野 剛
1
,
松田 孝之
1
,
遠藤 治郎
1
,
大林 誠一
1
,
立山 輝哉
1
,
近藤 俊文
1
Tsuyoshi Kono
1
1京都大学医学部三宅内科
1Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Kyoto University.
pp.437-447
発行日 1963年6月15日
Published Date 1963/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404201218
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I.緒言
近年の副腎皮質に関する研究の進歩には目を見張るべきものがあるが,その進歩の一つに副腎皮質抑制剤および抗Aldosterone剤の臨床的応用の発展がある。前者は副腎皮質に直接働いてSte—roidhormoneの合成過程を阻害する物質で,抗Aldosterone剤の一部のものもこれに含まれる。たとえば,DDD,Amphenone B,SU−4885,SU−8874, Heparin,Heparinoids等はこの種の物質に属する。最近SU−9055,SU−8000等の物質が副腎皮質のSteroidhormone合成過程中の17α—Hydroxylationを特異的に阻害する事が判つたが3),これらも副腎皮質抑制剤である。またTriparanolは副腎皮質に直接働かないが,肝臓において24—Dehydrocholesterol(Desmosterol)からCholesterolへの転換を阻害することによりCholesterolを遠い前駆物質とする副腎皮質Ster—oidhormoneの合成を二次的に抑制するので,間接的な副腎皮質抑制剤または抗Aldosterone剤と考える事も出来る。
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