Japanese
English
心音図シンポジウム
心内心音法およびその知見
Intracardiac Phonocardiography, Recent Observations.
山川 邦夫
1
Kunio Yamakawa
1
1順天堂大学第二内科
12nd Medical Clinic, Juntendo University, School of Medicine.
pp.567-576
発行日 1960年8月15日
Published Date 1960/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200915
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私共は,1953年,本学会において,先ず犬を用いた心内心音法を発表し,同時に人体に応用した録音を公開した1)2)3)。更に翌年,本方法が特に先天性心疾患の診断に価値あることを強調した14)。私共の方法は,第1図に示す通りで,京都大学の故真下教授門下により4),独特の発展を遂げた,身体を一極とするコンデンサーマイクロフォン方式である。但し私共は,細いシールド線を,カテーテル内の導線として使用したので,一方の極は,カテーテル先端部近くまで入つており,厳密にいつて,同一の方式とはいえないと思われる。しかしこの点により,カテーテル先端部のみの容量変化をとり出して記録しうるものである。一年遅れて,フランスのSouliè5)は小型の電磁圧力計を用い,更に3年おくれて,Lewis6)は,小型チタン酸バリウム・マイクロフォンをカテーテル先端に包埋した方式を,殆んど同時にMoscovitz7)は,同じくCeramicマイクであるが,軸に対し直角に変位が作用する方式を採用し,またこれとは独立に,Luisada,Liuは,普通の心内カテーテルを使用するのみで,体外の高い周波数に敏感なStatham P−23D型のtransducerを使用し,いずれも人体の心内心音記録に成功した。
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