Japanese
English
診療指針
輸液—とくに高年者および小児の手術患者について
Fluidtherapy:Especially about the Aged and Child Surgical Patients.
高藤 歳夫
1
,
飛鳥井 豊
1
,
相沢 昌
1
,
渥美 理
1
Toshio Takafuji
1
,
Yutaka Asukai
1
,
Sho Aizawa
1
,
Satoshi Atumi
1
1国立相模原病院外科
1Surg. Clinic of Sagamihara National Hospital.
pp.523-527
発行日 1960年7月15日
Published Date 1960/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200910
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外科治療としての輪液に関する研究は,近年著しい発展をみるにいたつた。すなわち,手術患者の水分電解質代謝の検索を基礎とした水分および電解質の各種補給液,熱量および蛋白の補給を意図した各種り栄養輸液,さらに末梢循環量の急激な減少に対する諸種の血漿増量剤等々である。しかし近年ようやく盛んになつた高年者および小児手術患者のそれらについては,いまだ検討せらるべき点が多いと思われる。ここには,われわれが高年者および小児の輸液に関し,水分電解質代謝の立場を主として検索をすすめ,その特殊性について得た若干の知見について,その概略を記述したい。
高年者外科患者としては一応60歳以上,最高87歳にわたる80症例をえらんで検索の対象とし,対照として20ないし50歳にわたる青壮年群30例をえらんだ。疾患は,胃癌,胃潰瘍,慢性胃炎,直腸癌,乳癌,胆石症,虫垂炎,ヘルニアその他である。
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