Japanese
English
Ebstein氏病の症例
Ebstein氏病の1例
A Case of Ebstein's Anomaly
小黒 忠太郎
1
,
村田 徹
1
,
真島 正
1
,
江口 晃
1
,
岡田 務
1
,
犬井 政栄
1
,
五十嵐 亮一
1
,
小黒 昭六郎
1
,
松浦 徳雄
1
Chūtarō Oguro
1
,
Tōru Murata
1
,
Tadashi Mashima
1
,
Akira Eguchi
1
,
Tsutomu Okada
1
,
Masahide Inui
1
,
Ryōichi Igarashi
1
,
Shōrōkurō Oguro
1
,
Norio Matsuura
1
1新潟大学医学部鳥飼内科教室
1Department of Medicine, Niigata University of Medicine.
pp.59-64
発行日 1958年1月15日
Published Date 1958/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200584
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本症は1886年Ebstein1)によつて初めて記載された三尖弁の位置異常を主所見とする先天性心疾患であつて,比較的稀れなものとされている。Kilby等2)の本症に関する詳細な文献学的考察があるが,その報告例はEbstein以来現在迄に凡そ90例を越えている。本症は心カテーテル(以下心カテと略す)によつて診断される以前には剖検によつてのみその診断を下し得たにすぎなかつたが,1950年前后より心カテ法の普及によつて臨床的に比較的容易に診断し得るようになつたので,現在ではかなりの数の生前診断例が報告されている。しかし本邦では大国等3),松田等4)各1例の剖検例,佐藤5)の心カテ法による生前診断1例の学会報告がみられるにすぎない。著者等はたまたま心電図所見より本症を疑い,心カテ法によつてこれを確め得た1例を経験したのでここに報告する。
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