Japanese
English
症例
心室中隔の破壊穿孔を来たした心筋梗塞の1例
A Case of myocaldial infarction complicated with rupture of ventricular septum
北本 治
1
,
甲斐 義宏
1
,
館野 功
1
Osamu Kitamoto
1
,
Yoshihiro Kai
1
,
Isao Tateno
1
1東京大学伝染病研究所附属病院
1Hospital of the Institute for Infections Diseases, University of Tokyo
pp.743-745
発行日 1957年10月15日
Published Date 1957/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200548
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緒言
心筋梗塞に続発して起る心臓の形態学的合併症として心嚢炎,mural thrombosis,心室壁,隔壁或は乳頭筋の破裂等があげられる。心室壁の破裂を来たすとTamponadeを起して急速に死亡するものであるが,心室中隔破裂の場合は之よりも比較的長く生存し数時間より数日又は数カ月乃至年余にわたつて生きのびた例が知られて居る。1845年Lathamにより隔壁破裂が初めて報告されたが,生前に診断がなされたのは,その後78年目にBraunによる発表を以て端緒とする。文献的には1845年Lathamにより発表されてから現在に至るまで約130余例が報告されて居る。我々も心室中隔破裂後少くも数日は生き長らえたと思われる1例を経験したので報告する。
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