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文献抄録
経皮的左心室穿刺による大動脈弁孔狭窄症の診断—Fleming, P.Gibson, R.Thorax, 12:37,1957./心房細動時の血液動態—Hecht, H:Modern Concepts of Cardiovascular Disease,25:351,1956,
Percutaheons left ventricular in the assessment of aortic stenosis./The hemodynamic consequences of atrial fibrillation.
岡村 輝彥
1
,
片山
1
1慶大内科
pp.724,733
発行日 1957年10月15日
Published Date 1957/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200544
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- Abstract 文献概要
大動脈弁孔切開術に際しては大動脈弁孔狭穿症(以下大狭と略す)の重症度と大動脈弁閉鎖不全(以下大閉と略す)の程度如何が問題となる。これを知るには弁の両側の圧差と血流量を同時にはかるのが一番よい。しかし左室内圧は簡単には測定しにくい。Buchbinder及びKatz (1949)の先駆的な仕事ののち,Bijork等(1954)は左房よりカテーテルを左室に入れて測定した。直接経皮的に左室に穿刺針を入れたのはBrock等(Thorax, 11: 163, 1956.)である。
著者等は15〜67才の大狭9例,大狭+大閉15例,大狭+大閉+僧狭2例,大狭にischemic heart diseaseを伴うもの2例,合計28例に対し次の実験を行つた。患者を背臥位にし曠置針を橈骨動脈に入れ,も一つの針を胸壁をとおして左心室に入れる。両者の圧をSanborn型capa—citance electromanometerにより同時に又はすぐつづいて測定する。17例は右心カテーテル法を行いFick法により心搏出量をはかつた。末梢動脈血圧のみはかつたのは問題があろうが,大狭では正常例よりも中枢側の圧を末梢動脈へ忠実に伝える(Wright, J. L. et al, Proc. Mayo Clin., 31: 120, 1956.)という。
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