Japanese
English
症例
Adams-Stokes発作を伴なつた心筋硬塞の二症例
The two cases of Myocardial Infarction with attack of Adams-Stokes
行木 秩父
1
,
海渡 五郎
1
C. NAMEKI
1
,
G. KAITO
1
1慈恵会医科大学上田内科
1The 1st Department of Internal Medicine of Jikei-kai School of Medicine
pp.699-703
発行日 1956年9月15日
Published Date 1956/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200417
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まえがき
Morgagni-Adams-Stokes症候群の記載は,1765年Mongagniが持続的の徐脈と失神及び痙攣発作を伴い,その原因を延髄疾患と推定した症例に初まる。次でAdams (1827年)2)が失神を伴う徐脈発作を報告し,Stokes (1846年)は本発作は心臓機能不全に原因するとし,殊に刺激伝導路の高度障害による房室分離が原因であるとした。
かゝる発作は心室拍動の休止した時のみでなく,心臓頻拍時にも生ずる事は已に文献にも示される通りであるが,Geraudel1)その他3)4)5)によれば頻拍型の方がむしろ多いという。何れも本発作は心拍動異常による脳の循環障害に基因する。吾々は最近心筋硬塞の経過中にAdams Stokes発作を起した二症例を経験したのでこゝに報告する。
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