巻頭言
心肺動態と外科
福田 保
1
1順天堂医科大学
pp.281
発行日 1956年4月15日
Published Date 1956/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200349
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消化管より吸収された水分や栄養素と,肺内で取られた酸素とは共に循環によつて広く体内臓器組織に運ばれ,ここで生体の一部を構成する外に大部分は主として臓器などの機能を維持するための燃料となり,殊に酸素の補給は一瞬も止まることを許さない。
かかる重要なる使命を果している呼吸と循環に関しては古くより,実験的にも臨床的にも研究や調査が進められて来た。特に近年では詳細なる機能検査法の進歩により,医療上の参考とすることが少くないばかりでなく,各臓器などの血流状態や機能上の検査法の発達のため診療上には欠くことの出来ないものとなつて来た。
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