Japanese
English
方法と装置
心筋梗塞部位及びその大きさの判定—立体角測定による心電図逆構成法に就いて
Decision of Location and Extent of Myocardial Infarction--Reconstruction Method of ECG and VCG by Measuring Solid angle
山田 和生
1
,
水野 康
1
Kazuo YAMADA
1
1名古屋大学内科第一講座
1the First Medical Clinic of Nagoya University
pp.695-702
発行日 1955年11月15日
Published Date 1955/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200300
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Ⅰ.緒 論
心筋梗塞症の診断は心電図が応用される様になつてから,長足の進歩をなしたが,尚その部位及び正確な大きさの診断には不明の点が多い。私等は現今心電図解釈理論として広く用いられている二重層説の立場から心筋梗塞心電図の解析を試みた。
人の心筋梗塞心電図を最初に報告したのはPard'ee1)で1920年に定型的冠動脈閉塞発作のあつた患者で特有なRS-T偏倚及びQ波の出現を見た。又,Wilson等2),3),4)は1934年に所謂単極誘導法を用い,亀及び犬による詳細な実験を行い心筋傷害心電図の種々の変化に対し比較的詳細な理論的考察を行い,Myers等5),6)は心筋梗塞症患者の臨床並びに剖検の広汎な報告をなし,単極誘導法の立場からQRS群の変形,RS-T偏倚の解析を行つた。更にGold等7)は心筋梗塞の大いさと心電曲線との関係に就て検討し,Kossman等8)は,心筋梗塞の診断は単一の胸壁誘導では不能の事があり,多数の透導の併用が望ましい事を指滴した。
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