- 文献概要
近年我國に於ても循環系疾患による死亡率は國民死亡の第一位を占めるに至り,これに對する適正な診療は各方面から切に要望されているところであります。一方,麻醉法の發達に伴い心臓・血管外科,或は肺外科に關する領域も益々發展が期待されている状況であります。
かゝる機運に伴い,循環機能及び呼吸機能に就ての研究が次第に隆盛となりつゝあるのも亦當然であると申されましよう。既に英米諸國に於ては確固たる理論的根據と實驗的研究とに立脚して整然たる研究體系が完成致しておりますが,我國に於ても彼に劣らぬ本格的な呼吸・循環研究の推進と研究装置の設立とは,此の方面に興味を有する我國研究者に課された緊急の責務であると存じます。
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