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特集 最新の心房細動治療戦略―長期持続性心房細動に対するアブレーション
新時代アブレーション―バルーンアブレーション
A New Era in Catheter Ablation:Balloon Ablation
矢崎 義直
1
,
Gian-Battista Chierchia
2
Yoshinao Yazaki
1
,
Gian-Battista Chierchia
2
1東京医科大学循環器内科
2Heart Rhythm Management Center, UZ Brussel
1Department of Cardiovascular Medicine, Tokyo Medical University
2Heart Rhythm Management Center, UZ Brussel
pp.237-243
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102426
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はじめに
1998年にHaïssaguerreが心房細動発生の起源が肺静脈にあることを発見し1),左房と肺静脈をカテーテルアブレーションで電気的隔離する心房細動の治療法を最初に報告した.以来,心房細動治療の新時代の幕開けとなり,様々な新しいアブレーション治療法が開発され,心房細動のマネージメントは大きく変わった.特に高周波によるアブレーション治療は薬物療法より洞調律維持効果が高いことを多くの大規模臨床試験が証明している.しかし,従来の高周波によるアブレーションは,肺静脈と左房を電気的隔離するために一点一点の多くの焼灼を必要とし,連続した円周上のブロックラインを作成するには,経験を必要とする.手技の複雑性のため,アブレーション治療成績は,個々のオペレーターの技術に大きく依存し,経験豊富な施設でも一定の割合で合併症が発生する.その問題を打開すべく,“手技がシンプルで,安全かつ治療効果が高い”をキーフレーズに開発された,バルーンアブレーション治療について概説する.
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