Japanese
English
Bedside Teaching
FeNO測定の意義と臨床
Significance and Clinical Application for FeNO Measurement
杉浦 久敏
1
Hisatoshi Sugiura
1
1東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座呼吸器内科学分野
1Department of Respiratory Medicine, Tohoku University Graduate School of Medicine
pp.67-74
発行日 2014年1月15日
Published Date 2014/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102389
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はじめに
呼吸器の検査方法は気管支鏡や胸腔鏡などの侵襲的検査方法のほかに,呼吸機能検査や喀痰検査などの非侵襲的検査方法がある.侵襲的検査方法による病理組織学的検討は,多くの情報をもたらすが,疾患の重症度や合併症,煩雑さの観点から,ルーチンで施行することは困難であり,より低侵襲の検査方法の開発が待望されてきた.なかでも呼気ガス検査方法は,1994年にKharitonovらによって気管支喘息患者の呼気一酸化窒素(nitric oxide;NO)濃度が測定されて以来1),現在まで気管支喘息を中心に多数の報告がなされている.本測定法は患者に呼気を呼出させるだけの非侵襲かつ簡便な方法であり,リアルタイムに測定が可能かつ再現性に優れるという利点を持つ.本稿では,呼気NO濃度(Fractional exhaled nitric oxide;FeNO)測定について,1)原理,2)意義,3)測定の実際,4)臨床的有用性,5)測定値の解釈,6)今後の可能性,の各項目について,気管支喘息との関連を中心に解説する.
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