Japanese
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特集 心臓病における核医学検査の進歩
撮影技術の進歩
Advancement of Imaging Technology in Nuclear Cardiology
宮川 正男
1
,
望月 輝一
2
Masao Miyagawa
1
,
Teruhito Mochizuki
2
1愛媛大学医学部附属病院放射線科
2愛媛大学大学院医学系研究科放射線医学
1Department of Radiology, Ehime University Hospital
2Department of Diagnostic and Therapeutic Radiology, Ehime University Graduate School of Medicine
pp.995-1000
発行日 2013年11月15日
Published Date 2013/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102336
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はじめに
心臓SPECT(single photon emission computed tomography:単一光子放射型コンピュータ断層撮影)を用いた心筋血流シンチ(myocardial perfusion imaging;MPI)は,国内でも30年以上の歴史があり,虚血性心疾患(coronary artery disease;CAD)の診断と治療適応決定におけるエビデンスが既に確立されている1).米国におけるMPIの検査件数は,年々増加傾向にあり,2008年には既に年間910万件と1996年の約2倍に達した.急激な件数の増加に伴い,MPIに伴う米国民の総被曝量は,X線CTやその他のモダリティーを含めた放射線診断全体による年間被曝線量の20%近くに達するとされる2).一方,国内ではMPIの検査数は現在年間25万件程度と米国に比較して少なく,心臓カテーテル検査や,心臓CT検査の半数程度にとどまっている.原因としては,やや長い(15~20分)検査時間(CTならば数十秒),検査する曜日が限られることなどによるアクセスやスループットの悪さ,比較的高額な検査費用,読影や評価の難しさ,検査に伴う被曝などが挙げられる.これらの諸問題を解決すべく,新しいSPECT装置が誕生した.
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