Japanese
English
Current Opinion
和温療法:全人的医療
Waon Therapy: Holistic Medical Care
鄭 忠和
1
Chuwa Tei
1
1和温療法研究所
1The Institute of Waontherapy
pp.774-781
発行日 2013年8月15日
Published Date 2013/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102284
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最近,厚労省から提供された「健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料」によると,少子高齢化社会はますます進み,2043年には65歳以上の占める割合は40%を超すことが予測されている.2010年の平均寿命と健康寿命の差は男性9.13年,女性12.68年である.この差は介護支援ないしは介護を要する年数であり,長寿社会になればなるほど拡大することが予想される.運動制限や寝たきり状態では,心的・精神的な癒しは不可欠と思われる.慢性心不全は高齢者に多く,一般に加齢に伴い動脈硬化・血管機能低下は進行する.アンチエイジングに関係するNOを著明に発現する「和温療法」1)は,副作用のない優しい治療法である.1989年に慢性心不全に対する和温療法に取り組んで以来,2006年までの約17年間は,「温熱療法」として様々な難治性疾患に応用し,その有用性を報告してきた2~16).2007年3月,癌に対する高熱での局所療法と区別するために,「和温療法」と名称を変更した1).
多臓器の機能低下や歩行障害のみられる高齢者では,すべての臓器を包括する全身および精神面を含めた全人的医療が求められる.
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