Japanese
English
Current Opinion
日本の循環器診療におけるDESの位置付け
Current Issue of Drug Eluting Stent in Japan
板谷 英毅
1
,
中村 正人
1
Hideki Itaya
1
,
Masato Nakamura
1
1東邦大学医療センター大橋病院循環器内科
1Division of Cardiovascular Medicine, Toho University Ohashi Medical Center
pp.825-828
発行日 2011年8月15日
Published Date 2011/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101764
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はじめに
本邦における虚血性心疾患に対する冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention;PCI)は1981年のバルーン形成術(POBA)に始まり,1993年にPalmatz-Schtzステントが臨床に導入された.当初ステント血栓症が問題となったが,2種類の抗血小板薬併用によりステント血栓症は克服され,ステントはPCIの主流となった.その後,循環器内科医の興味は再狭窄に移り,一つの答えとして薬剤溶出性ステント(drug eluting stent;DES)が登場した.本邦でも2004年にSES(sirolimus eluting stent)が導入され,7年が経過している.DESの登場により再血行再建が減少し,PCIの適応はさらに拡大しているが,遅発性ステント血栓症という新しい問題も生じている.付随して,適切な抗血小板薬投与方法,投与量など新たな展開を見せている.
本稿では,現在のDESをめぐるPCI適応の変遷や新たなる問題点について概説する.
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