Japanese
English
特集 再灌流療法をめぐる諸問題
ショック合併症例の対応
Treatment for the Patients with Acute Myocardial Infarction Complicated by Cardiogenic Shock
白井 伸一
1
Shinichi Shirai
1
1小倉記念病院循環器内科
1Department of Cardiology, Kokura Memorial Hospital
pp.679-686
発行日 2011年7月15日
Published Date 2011/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101738
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はじめに
急性冠症候群においてショックを合併した症例は最重症病態と考えられ,何より早期の血行再建を施行することが生存退院への重要な鍵であることはいうまでもない.だが,たとえ早期の血行再建がなされたとしてもその死亡率は約50%であり,未だ予後は不良であると言わざるを得ない.その一方で,急性期を生存しえた症例においては慢性期の年次死亡率はショック非合併例の心筋梗塞と同等である.このことは長期成績を向上させるには急性期における死亡率の減少をいかに減らすかということが重要であることを示している.可及的速やかに,そして確実に再灌流を施行するということが現時点でのショック合併症例心筋梗塞に対しては必須であると考えられる.
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