Japanese
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特集 間質性肺炎治療法の新展開
エンドトキシン吸着療法(PMX)
Polymyxin B-immobilized Fiber Column for Acute Exacerbation with Interstitial Pneumonia
阿部 信二
1
,
林 宏紀
1
,
鈴木 学
1
Shinji Abe
1
,
Hiroki Hayashi
1
,
Manabu Suzuki
1
1日本医科大学内科学講座呼吸器・感染・腫瘍部門
1Internal Medicine, Department of Pulmonary Medicine/Infection and Oncology, Nippon Medical School
pp.397-402
発行日 2010年4月15日
Published Date 2010/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101460
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はじめに
ポリミキシン(Polymyxin)B固定化線維(以下,PMX)カラムは血中のエンドトキシンを除去し,グラム陰性桿菌感染に伴う敗血症ショックを改善させる目的で開発された血液浄化デバイスであるが,グラム陰性菌のみならずグラム陽性菌や真菌感染,さらに潰瘍性大腸炎や悪性関節リウマチなどの慢性炎症性疾患に対する有効性が報告され,現在ではエンドトキシン吸着以外の作用を有すると考えられている.近年,特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis;IPF)をはじめとする特発性間質性肺炎や膠原病肺の急性増悪に関する認識が国際的に高まってきているものの,その予後は極めて不良であり,有効な治療法は確立していない.
本稿では間質性肺炎の急性増悪に対する新たな治療法としてのPMXの可能性について述べる.
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