Japanese
English
特集 COPD大規模臨床研究から分かるもの
テオフィリン薬
Theophylline
杉浦 久敏
1
Hisatoshi Sugiura
1
1和歌山県立医科大学内科学第三講座
1Third Department of Internal Medicine, Wakayama Medical University School of Medicine
pp.799-806
発行日 2009年8月15日
Published Date 2009/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101309
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はじめに
キサンチン誘導体であるテオフィリン薬は,気管支拡張作用を有する薬剤として広く用いられている薬剤で,COPDの国際的ガイドライン(Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease;GOLD)においても慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease;COPD)に対して投与が推奨されている気管支拡張薬である1).一般にテオフィリン薬の気管支拡張効果は,抗コリン薬,β2刺激薬などに比べ,気管支拡張作用が劣ること,副作用発現率が高いことなどのため,第一選択薬は吸入気管支拡張薬(抗コリン薬,β2刺激薬)とされ,テオフィリン薬はそれに次ぐ薬剤あるいは併用薬として位置付けられている.
本稿では,COPDに対するテオフィリン薬の効果についての知見を紹介する.テオフィリンを用いたCOPDに対する大規模臨床試験は行われていないため,エビデンスレベルの高いrandomized control trial(RCT)試験の結果を中心に概説する.最後にテオフィリン薬の最近の話題についても紹介する.
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