Dr.上田剛士のエビデンス実践レクチャー! クスリとリスク・4
テオフィリン中毒
上田 剛士
1
1洛和会ヘルスケアシステム 洛和会丸太町病院 救急・総合診療科
pp.612-615
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200593
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症例
患者:71歳,男性.
現病歴:1週間前に37℃後半の発熱,湿性咳嗽が出現した.気管支炎に伴う気管支喘息の急性増悪として,クラリスロマイシン400mg/日の処方を受けた.その後,発熱と咳嗽は改善したが,食欲低下が続くために再受診した.
既往歴:陳旧性心筋梗塞,慢性心不全,高血圧症,気管支喘息,肺気腫.
内服薬:ACE阻害薬,ループ利尿薬,アスピリン,テオフィリン400mg/日,吸入ステロイド/長時間作用型β刺激薬合剤.
喫煙歴:3カ月前に知人が肺癌となったことをきっかけに,禁煙.
テオフィリン血中濃度は28mg/lであり,テオフィリン中毒と考えられた.
Q:なぜ,もともと内服していたテオフィリンが,今回中毒症状をきたすことになったのでしょうか?
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