書評
―石川悠加 編―JJNスペシャルNo.83 これからの人工呼吸―NPPVのすべて
宮本 顕二
1
1北海道大学大学院保健科学研究院機能回復学分野
pp.228
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101215
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本書の編集・執筆者である石川悠加先生は我が国における非侵襲的人工呼吸(NPPV)療法の第一人者です.先生は八雲病院に赴任後,神経筋疾患の小児患者に対するNPPV療法を初めて試みました.当時はNPPV療法が今日のように認知されておらず大変苦労されたと聞いています.八雲病院の成功から日本におけるNPPVの普及に努めた結果,今ではNPPV療法があたりまえのように実施され,多くの患者さんが社会復帰できるようになりました.この長年の実績から「NPPV=八雲の石川」とまでいわれるようになりました.
石川先生はNPPVに関するテキストを数多く執筆しています.そのほとんどは私の手元にあります.どの本を手にとってもわかりやすくすばらしい本ばかりです.それは,著者自身が我が国のNPPV療法の先駆者であり,かつ現在もNPPV療法に深く携わり続けているからです.長年の実践に基づいた先生の文章はわかりやすいだけでなく,地に足がついた重みと説得性があります.
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