書評
《JJNスペシャル》医療者のための伝わるプレゼンテーション
大西 晶子
1
1京都第二赤十字病院看護部
pp.170
発行日 2011年2月10日
Published Date 2011/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686101969
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伝える力は,信頼の礎
職場の日常にあふれる「プレゼンテーション」
「プレゼンテーション」というと大そうな言葉にみえますが,意外と日頃から行なっていることなのです。研究発表や学習会はもとより,患者教育,患者オリエンテーション,医師への報告・指示受け,先輩への報告もみんなプレゼンテーションです。そう思えば,少し身近なもののように思えてきませんか? というより,私たちの現場はプレゼンテーションの機会にあふれ,それなしでは仕事をしていけないと言っていいほどです。
看護師を対象にしたある調査で,仕事で自分の考えを説明することに苦手意識をもっている人は実に7割以上おり,「非常に苦手」な人は「話がわかりにくいと言われることがある」との結果が出ています。新人看護師が,医師に報告を行なったところ,全く要領を得ず,適切な指示が出なかったり,医師が怒り出したりする場面などに遭遇したことはありませんか。これが,“達人”が報告すると,的を射た短い報告で納得のいく指示が受けられ,さらに医師との信頼関係も築くことができるようになります。いったい何が違うのでしょうか?
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