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特集 循環器疾患と地域連携
循環器疾患地域連携における地域医師会の役割
Regional Cooperation of Cardiovascular Disease: Role of regional medical association
中島 立博
1
,
大中 玄彦
2
,
甲斐 敏晴
3
Tatsuhiro Nakajima
1
,
Haruhiko Onaka
2
,
Toshiharu Kai
3
1中島荘野クリニック
2高槻赤十字病院循環器内科
3祐生会みどりヶ丘病院
1Nakajima Syono Clinic
2Department of Cardiovascular Medicine, Takatsuki Red Cross Hospital
3Yuseikai Midorigaoka Hospital
pp.57-63
発行日 2009年1月15日
Published Date 2009/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101184
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はじめに
地域連携クリティカルパス(以下,地域連携パス)の構築は全国的に活発化しており,すでに数多くの様々な地域連携パスが実施されている.
病診連携は,医師個人間の繋がりから始まり,最近になって医療機関組織としての繋がりが加わり,各地で現在も病診連携の向上が図られているが,病診連携には形がなく概念のみであった.現在構築されている地域連携パスは,病診連携に目に見える形を与えた全く新しい病診連携システムで,これからの地域医療の形態に不可欠であり,地域医療向上の切り札と言ってよいかもしれない.
しかし,現在実施されている連携パスの多くは急性期病院主体で,関連病院間との病病連携であったり,急性期病院と回復期病院および診療所での限られた小グループ間の連携パスが多く,地域医師会が関与したり,医師会主導で構築された地域全体での地域連携パスは稀である.
高槻市医師会は,高槻市と当医師会所属の島本町のすべての病院および診療所が参画できる地域共通の“高槻市医師会地域連携クリティカルパス”を「狭心症または心筋梗塞」をはじめとする「大腿骨近位部骨折」,「脳卒中」,「糖尿病」の4疾患において,2007年11月より開始した.
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