Japanese
English
綜説
微小粒子状物質と心肺疾患
Fine Particulate Matters and Cardiopulmonary Diseases
石原 陽子
1
,
柴田 彰
1
,
長谷川 豪
1
Youko Ishihara
1
,
Akira Shibata
1
,
Go Hasegawa
1
1久留米大学医学部公衆衛生学
1Department of Public Health, School of Medicine Kurume University
pp.817-826
発行日 2008年8月15日
Published Date 2008/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101091
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はじめに
ロンドンスモッグ事件などから,大気中の粒子や硫黄酸化物,窒素酸化物の一時的な高濃度曝露が死亡率を高めることが知られている1,2).わが国でも四日市公害事件などの事例を踏まえ,大気汚染防止法により粒子状物質は浮遊粒子状物質(SPM)として環境基準が設定されているが,最近,より微小な粒径を考慮した環境基準が検討されている.そこで,本稿ではその見直しの引き金となった大気中微小粒子の心肺疾患への影響と,その一連の研究から波及した産業由来ナノ粒子の健康影響について述べる.
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