Japanese
English
装置と方法
多段階運動負荷試験時の酸素摂取量に対する心拍数の増加動態は直線かまたは曲線か?
Is Heart Rate Response to Oxygen Uptake on Graded Exercise Test Linear or Exponential Curve?
露木 和夫
1
,
木村 康雄
1
,
矢野 博義
1
,
浜田 真由美
1
,
海老根 東雄
1
,
渡辺 紳一
2
,
新居 利広
3
,
大崎 栄
3
Kazuo Tsuyuki
1
,
Yasuo Kimura
1
,
Hiroyoshi Yano
1
,
Mayumi Hamada
1
,
Kunio Ebine
1
,
Shinichi Watanabe
2
,
Toshihiro Arai
3
,
Sakae Ohsaki
3
1小田原循環器病院
2神奈川工科大学福祉システム工学科
3東海大学体育学部
1Odawara Cardiovascular Hospital
2Department of Welfare System Engineering, Kanagawa Institute of Technology
3Faculty of Physical Education, Tokai University
pp.431-434
発行日 2008年4月15日
Published Date 2008/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101022
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
緒 言
Treadmillを用いた多段階運動負荷試験(GXT)は日常の循環器診療の現場でよく用いられている.またGXTでは,同時に行われる呼気ガス分析により最大酸素摂取量(VO2 max)や酸素摂取量の最高値(VO2 peak)が測定され,それらを心肺予備能の良い指標として用いている.一方,GXT中の酸素摂取量(VO2)に対する心拍数(HR)の増加動態は心機能が強く反映し,これも心肺予備能の指標のひとつとして有用性が唱えられている1~5).このGXT中のVO2に対するHRの増加動態には2種類の分析方法がある.一つは,VO2に対するHRの増加動態が直線的であるという見方から直線で示す方法で,もう一つは非直線的であるという考えから指数関数曲線で示す方法である.両方法はともにVO2に対するHRの増加動態を回帰分析し,直線あるいは指数関数曲線の勾配を定量し評価するものであるが,どちらが適当な回帰モデルであるか明確ではなくしばしば困惑する.
そこで本研究では,その問題を解決に導くための一助として,両方法の回帰勾配,すなわち運動時のVO2に対するHRの増加勾配とゴールドパラメーターであるVO2 maxやVO2 peakとの関係を検討した.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.