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特集 呼吸器疾患ガイドラインの課題
喘息のガイドライン―喘息予防・管理ガイドライン2006(JGL2006)を中心に
Japan Asthma Prevention and Management Guideline(JGL)2006
石原 享介
1
Kyosuke Ishihara
1
1神戸市立医療センター中央市民病院呼吸器内科
1Department of Pulmonary Medicine, Kobe City Medical Center General Hospital
pp.1307-1314
発行日 2007年12月15日
Published Date 2007/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100935
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はじめに
わが国においても吸入ステロイド(ICS)の広範な使用に伴う喘息治療環境の向上は著しく,喘息死亡数も2006年度は2,778名と過去10年で60%の減少を示している.この大きな展開の要因の一つは喘息治療ガイドラインの導入によると考えられている.
わが国においては,喘息予防・管理ガイドラインJapan Asthma Prevention and Management Guideline:JGLとして日本アレルギー学会喘息治療専門委員会によって1993年に初めて作成され,その後エビデンスの蓄積,新薬の導入とともに1998年,2000年,2003年と改訂された.ガイドライン作成にあたっては,わが国の治療風土を意識しつつも,喘息医療の進歩をふまえグローバルな視点から見直されてきた.さらに2006年には重要な改訂が行われ(JGL2006),ほぼ世界標準のガイドラインとなったと考えられる(表1).
本稿においては,JGL2006の主要改訂点を中心にその概要を,特に成人喘息管理について解説し,さらにGlobal Initiative for Asthma;GINA2006についても言及してみたい.
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