Japanese
English
特集 Drug-Eluting Stent―その問題点と展望
Beyond DES―PCI不要の時代は来るのか
Beyond DES:New era for molecular interventional cardiology?
川本 篤彦
1,2
,
浅原 孝之
1,2,3
Atsuhiko Kawamoto
1,2
,
Takayuki Asahara
1,2,3
1神戸先端医療センター血管再生研究グループ
2理化学研究所発生再生科学総合研究センター幹細胞医療応用研究チーム
3東海大学基盤診療系再生医療科学
1Vascular Regeneration Research Group, Institute of Biomedical Research and Innovation
2Laboratory for Stem Cell Translational Research, RIKEN Center for Developmental Biology
3Department of Regenerative Medicine Science, Tokai University School of Medicine
pp.539-546
発行日 2007年5月15日
Published Date 2007/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100867
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はじめに
Percutaneous coronary intervention(PCI)は治療デバイスの進歩とinterventional cardiologistsのたゆまぬ努力により絶大な治療実績を残してきた.PCIで培われた技術を生かして,末梢血管,脳血管へのカテーテルインターベンションも適用されるようになり,より広い分野での臨床的有用性が報告されている.最近では本特集のテーマでもある薬剤溶出性ステント(drug-eluting stent;DES)が臨床適用され,懸案の再狭窄の問題にも解決の糸口が見えてきた.まさにPCIは虚血性心疾患に対する非薬物治療のスタンダードであり,死角は見あたりそうにない.
このような状況のなか,「Beyond DES―PCI不要の時代は来るのか」という一見無謀とも思えるタイトルで本稿を書き上げるよう御指示をいただいた.当初はやや当惑も感じたが,われわれのグループが研究を重ねてきた血管再生治療,血管修復治療はカテーテルインターベンションと治療対象が一部重なることは事実であり,逆に,このPCI全盛の時代に再生医療の存在意義はどこにあるのか,またその将来展望はどのようであるのかという切り口で述べさせていただきたい.
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