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はじめに
特発性間質性肺炎(idiopathic interstitial pneumonias:以下IIPs)は,様々な経緯を経て2002年ATS/ERSのconsensus statement1)では臨床診断名として1)idiopathic pulmonary fibrosis(IPF),2)nonspecific interstitial pneumonia(NSIP),3)cryptogenic organizing pneumonia(COP),4)acute interstitial pneumonia(AIP),5)desquamative interstitial pneumonia(DIP),6)respiratory bronchiolitis associated-interstitial lung disease(RBILD),7)lymphoid interstitial pneumonia(LIP)の7つの疾患群に分類された.
しかし,実際の臨床では各疾患の頻度には大きな違いがあることを十分理解する必要がある.表1にわが国と欧米での報告2)における肺生検例での頻度を示すが,頻度が高い疾患はIPF(特発性肺線維症)であり,続いてNSIP(非特異性間質性肺炎),わが国ではまだBOOPの名称が一般的であるCOP(特発性器質化肺炎)であり,それ以外の疾患は非常に頻度が低く,日常臨床で遭遇する機会は極めて低い疾患であることを考えると,IIPsの画像診断上問題となるのはIPFとNSIP,NSIPとCOPということになる.
しかし,これらの疾患において病理医による意見の違いがみられることも少なくなく,clinical-radiological-pathological diagnosis(CRP Diagnosis)1)を行うことが重要である.
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