Japanese
English
Bedside Teaching
高感度CRPと呼吸器疾患
High Sensitivity C-reactive Protein in Respiratory Diseases
千葉 貴人
1
,
茆原 順一
1
Takahito Chiba
1
,
Junichi Chihara
1
1秋田大学医学部臨床検査医学
1Department of Clinical and Laboratory Medicine, Akita University School of Medicine
pp.325-328
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100523
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はじめに
C反応性蛋白(CRP)は,血清アミロイドA(SSA)などと同様に急性期蛋白の代表成分であり,感染,組織の障害などの侵襲に対する生体反応として産生され,その炎症性を極めて鋭敏に反映することから,臨床的に日常検査へ広く利用されてきた.また近年,動脈硬化の発症・進展に慢性炎症の持続が深く関与している可能性が示唆され,冠動脈疾患イベントのリスクファクターとして,高感度のCRP測定法による微量(低濃度)の血清CRP測定値の臨床的意義が注目されてきている.さらに,最近になり呼吸器疾患,特に喘息,慢性閉塞性肺疾患(COPD)といったような慢性の気道炎症性疾患の炎症指標,治療の効果判定に高感度CRPの測定が有用であることが明らかになってきた.
本稿では,高感度CRPの呼吸器疾患における臨床的意義について最近の知見を概説する.
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