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特集 不整脈非薬物療法の現況と5年後の展望
心室頻拍に対するカテーテルアブレーション
Catheter Ablation for Ventricular Tachycardia
沖重 薫
1
Kaoru Okishige
1
1横浜市立みなと赤十字病院心臓病センター内科
1Heart Center, Yokohama-city Bay Red Cross Hospital
pp.17-24
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100216
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はじめに
カテーテルアブレーションは,ほとんどの頻脈性不整脈の非薬物療法として確立された方法と評価されている.しかしながら,それはあくまで海外で認可されているが本邦では未認可のデバイスが使用可能であると仮定した場合も含まれる.それでも現在本邦で唯一臨床使用認可されている高周波エネルギーを使用してのカテーテルアブレーションを用い,心室性不整脈のほとんどは根治可能となった.特に特発性心室性不整脈起源は概ね心内膜側にあることが多く,然る故に不整脈起源にアクセスしやすいので,通常の経血管アプローチ法で治療可能である場合が多い.最近では,特発性心室細動までも治療可能となったことは特記すべきことであろう.一方,器質的心疾患に合併した心室性不整脈の多くは,現在の本邦で認可されているテクノロジーでは未だ満足のいく結果は得られていないのが現状であろう.
本稿では,心室頻拍に対するカテーテルアブレーション治療の現況と,抱える問題点,さらには今後5年間で起こるであろう,この分野における展望を概説する.
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