Japanese
English
綜説
上気道と下気道の関連について
Relationship between Upper and Lower Air Way Diseases
松根 彰志
1
,
黒野 祐一
1
Shoji Matsune
1
,
Yuichi Kurono
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科聴覚頭頸部疾患学
1Department of Otolaryngology, Head and Neck Surgery, Kagoshima University Graduate School of Medical and Dental Sciences
pp.49-54
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100143
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はじめに:耳鼻咽喉科からみた「上気道と下気道」
上気道と下気道の関連性は古くから関心が持たれ,かつ新しい問題提起がなされている領域であるといえる.臨床的には,声門より上の上気道は耳鼻咽喉科,声門より下の下気道は呼吸器科(小児の場合は小児科)と分けて扱われているが,生体防御の点からも,呼吸生理学の点からも,そして本稿の主題である病態病理の点からも広義の「呼吸器」として上・下気道を総合的に評価し,診断と治療に結びつけていくことが必要である.
本稿では,上・下気道の関連において,常に中心的なテーマである鼻副鼻腔炎と下気道の慢性炎症の関連,それに基づく治療の原則について耳鼻咽喉科の立場から述べたい.
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