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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
病理
IBDの生検組織分類
histological classification by biopsy for inflammatory bowel disease
八尾 隆史
1
1順天堂大学大学院医学研究科人体病理病態学
pp.744-745
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202901
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これまでにIBD(inflammatory bowel disease)の生検分組織類がいくつか提唱されている.代表的な潰瘍性大腸炎の活動性の組織学的評価法としては,古くはMatts組織分類(1961年)があり1)2),その後Rileyら(1991年)3)は新たな評価項目として,粘液減少,腺管構造不整,表層上皮破壊を追加採用し,その後Geboesスコア(2000年)4),Nancyインデックス(2017年)5),Robartsインデックス(2017年)6),IBD-DCA(IBD distribution, chronicity, activity)スコア(2021年)7)が提唱されてきた.
それぞれの評価項目のうち慢性炎症細胞浸潤,好中球浸潤(間質・上皮内),びらん・潰瘍はほぼ共通して採用されているが,好酸球浸潤,陰窩膿瘍,粘液減少,basal plasmacytosis,腺管破壊,表層上皮破壊の採用は評価法により異なっている(Table 1)8).これらのうち比較的よく用いられているMatts分類(Table 2)1)2),Geboesスコア(Table 3)4),Nancyインデックス(Table 4)5)に加え,最新の評価法としてIBD-DCAスコア(Table 5)7)を概説する.
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