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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
病理
desmoplastic reaction(DR)
desmoplastic reaction(DR)
伴 慎一
1
1獨協医科大学埼玉医療センター病理診療科
pp.726
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202883
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癌病巣は癌細胞と間質組織とから成っている.癌が線維組織に富む固い間質形成を呈する場合,そのような間質変化に対して従来desmoplasiaあるいはDR(desmoplastic reaction)という表現がなされてきた1).DRは単に間質の線維化がみられるということではなく,既存間質組織とは異なる癌特異的間質形成のプロセスの一つとみなされ,癌浸潤部における活性化線維芽細胞〔CAF(cancer-associated fibroblast)と呼ばれるmyofibroblast〕の出現と膠原線維を含む細胞外基質の沈着が種々の程度に認められることを特徴とする2).
消化管領域の病理組織学的診断の中でDRの所見の評価は,大腸癌において以下のような場合にその意義が認められている.それぞれにおいて注目する病理組織学的所見が異なっており,その点を理解してDRの所見を評価する必要がある.
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