Japanese
English
増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
疾患
下部消化管
microscopic colitis
microscopic colitis
山村 健史
1
,
中村 正直
1
1名古屋大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
血管像
,
血管増生
,
血管透見消失
,
血管不整・拡張
,
表面変化
,
縦走潰瘍
,
瘢痕
,
顆粒状粘膜
,
ひび割れ様所見
,
線状粘膜裂創
,
cat scratch
Keyword:
血管像
,
血管増生
,
血管透見消失
,
血管不整・拡張
,
表面変化
,
縦走潰瘍
,
瘢痕
,
顆粒状粘膜
,
ひび割れ様所見
,
線状粘膜裂創
,
cat scratch
pp.652
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202831
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顕微鏡的大腸炎(microscopic colitis ; MC)はCC(collagenous colitis)1)とLC(lymphocytic colitis)の総称である.難治性下痢を主訴とし,診断は生検病理により行われ,内視鏡所見だけでは診断できない.
病理組織学的特徴として,CCでは①大腸上皮下膠原線維束(collagen band)の肥厚(10μm以上),②粘膜固有層のリンパ球・形質細胞浸潤,③陰窩の正常配列であり,④表層上皮の剝離・平坦化,⑤ IEL(intraepithelial lymphocyte)の増加もみられる.一方,LCはcollagen bandの肥厚は認めず,IELの著明な増加(≧20個/表層上皮細胞100細胞)が特徴である.これらの所見は正常粘膜からの生検でも認められることがあるため,MCを疑う場合は内視鏡的に異常がなくても各部位から生検を行い,MCを鑑別に入れていることを病理医に伝えることが望ましい.
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