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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
疾患
下部消化管
LST(laterally spreading tumor)
LST(laterally spreading tumor)
岡 志郎
1
,
田中 信治
2
1広島大学病院消化器・代謝内科
2広島大学大学院医系科学研究科内視鏡医学
キーワード:
非顆粒型
,
平坦隆起型
,
平坦隆起のみ
,
0-IIa型
,
偽陥凹型
,
偽陥凹を伴う
,
0-IIa+IIc/0-IIc+IIa
,
顆粒型
,
顆粒均一型
,
顆粒の大きさが均一
,
0-IIa
,
結節混在型
,
粗大結節が混在
,
0-IIa/0-Is+IIa/0-IIa+Isなど
Keyword:
非顆粒型
,
平坦隆起型
,
平坦隆起のみ
,
0-IIa型
,
偽陥凹型
,
偽陥凹を伴う
,
0-IIa+IIc/0-IIc+IIa
,
顆粒型
,
顆粒均一型
,
顆粒の大きさが均一
,
0-IIa
,
結節混在型
,
粗大結節が混在
,
0-IIa/0-Is+IIa/0-IIa+Isなど
pp.634-635
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202817
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大腸側方発育型腫瘍(laterally spreading tumor ; LST)とは,工藤ら1)によって提唱された最大径10mm以上の水平発育する大腸腫瘍群に対する呼称である.“LST”という用語は,病変の臨床病理学的特徴や発育形態を包括した表現型であるため病変の特徴がイメージしやすく臨床上使用しやすいが,“LST”は発育形態分類であり,肉眼形態分類とは異なる.
従来,側方に発育する大腸病変は,佐竹ら2)による花壇様を呈する隆起性病変の報告に始まり,平盤様隆起,carpet lesion,IIa集簇様病変,creeping tumorなどさまざまな呼称を経て,“結節集簇型病変”と呼称されるようになった.その後,工藤ら1)は結節のない平坦な側方発育型病変の存在を明らかにし,側方に発育するすべての大腸病変が“結節集簇型病変”では表現できないとして,側方発育する10mm以上の大腸腫瘍を“LST”と定義した.この点に関しては,2008年2月に開催された京都ワークショップ「International workshop on nonpolypoid mucosal colorectal neoplasia」において国際的なコンセンサスが得られている3).これを経て,「大腸癌取扱い規約 第8版」4)に大腸LSTの定義が典型的内視鏡画像,肉眼型との関係も含めて明記された.これまで世界的に使用されていた“LST”という用語が,コンセンサスが得られた定義で規約に掲載された意義は大きい.
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