Japanese
English
今月の主題 炎症性腸疾患の鑑別診断
序説
炎症性腸疾患の鑑別診断
Introduction
斉藤 裕輔
1
Yusuke Saito
1
1市立旭川病院消化器病センター
キーワード:
炎症性腸疾患
,
画像診断
,
内視鏡診断
,
生検診断
,
注腸X線造影検査
Keyword:
炎症性腸疾患
,
画像診断
,
内視鏡診断
,
生検診断
,
注腸X線造影検査
pp.1495-1497
発行日 2021年11月25日
Published Date 2021/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202589
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はじめに—炎症性腸疾患の診断は難しい
炎症性腸疾患〔広義のIBD(inflammatory bowel disease)〕のほとんどは命に関わらない良性疾患であり,また疾患数も格段に多く確定診断が得られないことも多いため,診断はないがしろにされがちである.腫瘍は“診断して切除すればそれで終了”的な側面があるため病態・画像は動かないが,炎症は病気の初期,極期,治癒期,瘢痕期,初発か再発かでその病態・画像は激しく動く.さらには初期像や治療の介入,虚血性変化の合併,手術の影響などにより非典型像を呈し,これらの像が混在して出現することもあるため,その画像は極めて複雑となる.そのため,はなから画像診断を諦め,培養検査や生検診断(を用いた特殊検査や遺伝子検索を含む)による診断に頼る先生方も多いと思われる.
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