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増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021
大腸
治療
ESD(先端系)
Endoscopic Submucosal Dissection with Tip Knife for Colorectal Tumor
豊永 高史
1
1神戸大学医学部附属病院光学医療診療部
pp.762-765
発行日 2021年5月24日
Published Date 2021/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202447
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先端系ナイフの特徴
大腸は内腔が狭い上に壁が薄く屈曲しているため先端系デバイスが適していると考えられている.先端系にもHookナイフ,TTナイフなど長めのナイフとFlexナイフ,Flushナイフ,B-ナイフ,Dualナイフなど短めのナイフとがある.中でもFlushナイフやDualナイフに代表されるshort needle系は長さや方向の調節が不要で,シース先端で支点を作れることから好まれる傾向にある.また,送水機能の有用性が証明され1),多くのナイフが搭載するようになっている.さらにFlexナイフ,Dualナイフ,FlushナイフBT-S,N-Sはシースを細くすることで吸引・鉗子孔挿通性能を向上させている.
ナイフの先端形状はさまざまであるが,それぞれナイフ先端でも支点を作ることができるように工夫がされて来ている.形状は,引っかかりや切れ味を重視しているか,止血能・放電性能をより重視しているか2),によって違いがある.切開性能に関してはモードの調節でいくらでも対応可能であるが,後者についてはデバイスの形・大きさに依存する.また,適度に滑りのある先端形状の応用力の高さから,筆者はFlushナイフBT-Sを主に使用している.ball tip B-knifeと相似形であるが,B-knifeは先端から放電しないことを意図しており,操作法は異なる.
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