特集 図説 胃と腸用語集2012
治療
ESDデバイス(ESD device)
川田 登
1
,
小野 裕之
1
1静岡県立静岡がんセンター内視鏡科
キーワード:
ITナイフ
,
Hookナイフ
,
Flexナイフ
,
TTナイフ
,
Bナイフ
,
FlushナイフBT
,
ムコゼクトーム
,
SBナイフ
,
デュアルナイフ
,
SAFEナイフ
,
Clutch Cutter
Keyword:
ITナイフ
,
Hookナイフ
,
Flexナイフ
,
TTナイフ
,
Bナイフ
,
FlushナイフBT
,
ムコゼクトーム
,
SBナイフ
,
デュアルナイフ
,
SAFEナイフ
,
Clutch Cutter
pp.882
発行日 2012年5月24日
Published Date 2012/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113448
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内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection;ESD)に用いる高周波ナイフを総称してESDデバイスという.1990年代後半にITナイフ(insulation-tipped diathermic knife)が開発されてから現在に至るまで,安全で容易な一括切除を目的とした多くのESDデバイスが開発されている.術者はそれぞれの特性を熟知し,デバイスを選択することが重要である.主なデバイスの特性について解説する.
ITナイフ(KD-610L,オリンパス社) ITナイフは細川が考案し,小野ら1)により臨床応用された最初のESDデバイスである.針状ナイフの先端に絶縁体であるセラミック小球を装着したナイフであり先端の絶縁チップにより穿孔の危険性を減少させた.その後チップの底面に3本の短ブレードを装着したITナイフ2(Fig. 1)が開発され,横方向の切開や線維化部分の切開能が向上した.長所は他のデバイスに比べて術時間が短いことであり,短所はやや習熟に時間を要することである.
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