--------------------
編集後記
蔵原 晃一
1
1松山赤十字病院胃腸センター
pp.971
発行日 2020年6月25日
Published Date 2020/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202084
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
創薬の急速な進歩による新規薬剤の開発・導入に伴って,多彩な薬剤性消化管障害が新たに報告されつつある.近年,免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による免疫関連有害事象(irAE)としての消化管病変が注目され,その他,分子標的治療薬に関連した消化管病変,青黛による虚血性腸病変などが次々と報告されている.これらの中には,従来の薬剤性消化管病変とは異なり,原因薬剤の中止によっても改善しない難治例が含まれるなど,その臨床像は多様化しつつある.
本号は「胃と腸」誌において,2016年の「薬剤関連消化管病変」(51巻4号)以来,4年ぶりの薬剤性消化管障害の特集号として,ICIなどの新規薬剤に関連した消化管粘膜傷害(消化管病変)を取り上げ,画像所見に基づいた臨床診断と病態解析に関する最新情報を提供することを目標とした.企画は清水,八尾(隆)と蔵原の3名が担当した.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.