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編集後記
蔵原 晃一
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1松山赤十字病院胃腸センター
pp.249
発行日 2018年2月25日
Published Date 2018/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201293
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抗TNFα抗体製剤の登場により,炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease ; IBD)の治療目標が“症状改善”から“粘膜治癒”へと変わりつつある.しかし,“粘膜治癒”の定義自体が,依然として不明確なままであり,潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; UC)の内視鏡的重症度評価やCrohn病(Crohn's disease ; CD)における小腸内視鏡所見の位置づけについても一定のコンセンサスは得られていない.そこで本号では,これらの問題点を踏まえて,治療効果判定や長期経過観察に適した内視鏡的重症度評価の確立に寄与することを目標に,「IBDの内視鏡的粘膜治癒─評価法と臨床的意義」をテーマとし,松本,味岡,蔵原の3名で企画を担当した.
まず,序説の松本論文ではIBD診療におけるtreat to targetの概念,粘膜治癒の定義と内視鏡的スコアリングの現状と問題点について概説された.
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