私の一冊
1993年28巻5号「腸管アフタ様病変」
蔵原 晃一
1
1松山赤十字病院胃腸センター
pp.1769
発行日 2019年12月25日
Published Date 2019/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201913
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強い印象を受けた記憶が頭から離れない号がある.「胃と腸」28巻5号「腸管アフタ様病変」が発刊された1993年4月,私は医師になって4年目,消化器研究室(主任 飯田三雄先生.後年,教授)に配属となって2年目を迎えたところであった.当時の私にとって「胃と腸」誌は内容が難解に思え,定期購読するに至っていない時期であったが,偶然,発刊されたばかりの同号を手に取る機会があり,一画像所見の臨床病理組織学的意義を追求する詳細な検討の連続に圧倒されたのである.
同号は「アフタ様病変」という一つの大腸内視鏡所見を切り口として,病理診断の立場から,X線診断の立場から,内視鏡診断の立場から,それぞれ,腸炎の鑑別診断を構築しようとした特集号である.
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