--------------------
編集後記
小山 恒男
1
1佐久医療センター内視鏡内科
pp.377
発行日 2018年3月25日
Published Date 2018/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201317
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
春間,大倉,小山が編集小委員を担当し,「胃と腸」誌として初めてEoE(eosinophilic esophagitis)をテーマとした号を企画した.EoEは比較的新しい病気で,1990年代に疾患概念が海外で確立されたが,著しく増加してきたのは2000年代になってからである.EoEは喘息などのアレルギー性疾患を伴うことが多く,発生病態として食事などの抗原に対するアレルギー反応が考えられているが,詳細は明らかではない.そこで本号では,欧米からのエビデンスを基盤にしつつ,本邦における詳細な病理学的,X線診断学的,内視鏡診断学的研究成果に基づき,現時点でのEoEに関するすべての疑問に答えられる内容を目指した.
序説を担当した春間によると,本疾患を初めて知ったのはDDW 2005 in Chicagoであったと言う.本号の骨子となる“疫学と診断基準”を依頼した木下が,DDW 2005にて,春間とともにEoEに関する発表を聴講していたとは,偶然とは言え興味深い.本邦を代表する2名の消化器内科医が,常にアンテナを高く上げていた結果が,本号に表れている.
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.