私の一冊
2015年第50巻12号「胃底腺型胃癌」
八尾 隆史
1
1順天堂大学大学院医学研究科人体病理病態学
pp.1091
発行日 2016年7月25日
Published Date 2016/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200694
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これまで本誌への執筆および編集に長年かかわり,多くの新知見を発信することができたと思う.また,筆者が直接かかわっていない号からも多くのことを学ばせていただいた.それらの中から“私の一冊”を挙げろと言われても無理であり,これまでこの欄の執筆を避けていた.しかし,遂にこれぞ“私の一冊”が現れた,それは「胃底腺型胃癌」である.
胃底腺型胃癌は,2005年ころから遭遇するようになり,その後10症例の蓄積により,新しい疾患概念として成立することを確信したため,2010年に順天堂大学消化器内科から大学院生として筆者の下にやってきた上山浩也が論文としてまとめ,新しい組織型として世に発表することができた(Am J Surg Pathol 34:609-619, 2010).
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