Japanese
English
今月の主題 知っておきたいまれな胃疾患
主題症例
腫瘍性疾患:リンパ球浸潤癌
Gastric Carcinoma with Lymphoid Stroma
山岡 肇
1
,
長南 明道
1
,
三島 利之
1
,
佐藤 俊
1
,
遠藤 希之
2
,
赤平 純一
2
Hajime Yamaoka
1
1仙台厚生病院消化器内視鏡センター
2仙台厚生病院病理診断・臨床検査科
キーワード:
GCLS
,
早期癌
,
EUS
Keyword:
GCLS
,
早期癌
,
EUS
pp.755-758
発行日 2015年5月25日
Published Date 2015/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200310
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疾患の概念
著明なリンパ球浸潤を伴う胃癌については1921年にMacCartyら1)により報告され,1968年に浜崎ら2)は“リンパ球浸潤を伴う髄様癌”と呼称した.1976年にはWatanabeら3)によってgastric carcinoma with lymphoid stromaとして報告されている.
リンパ球浸潤癌(gastric carcinoma with lymphoid stroma ; GCLS)は「胃癌取扱い規約第14版」4)で低分化腺癌充実型から独立し,新たに特殊型のひとつとして取り扱われるようになった.取扱い規約では“癌細胞が,著明なリンパ球浸潤を背景にして,充実性,腺房状,あるいは腺腔形成の明らかでない小胞巣状に増生する低分化腺癌である.胚中心を伴ったリンパ濾胞の増生も特徴的である.粘膜内病変は分化型であることが多い”と定義されている.
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