Japanese
English
今月の主題 大腸LSTの診断と意義—拡大内視鏡を中心に
序説
大腸LSTの歴史的背景
Introduction
藤井 隆広
1
Takahiro Fujii
1
1藤井隆広クリニック
キーワード:
側方発育型腫瘍
,
LST
,
laterally spreading tumor
,
LST-NG
,
LST-G
Keyword:
側方発育型腫瘍
,
LST
,
laterally spreading tumor
,
LST-NG
,
LST-G
pp.1661-1664
発行日 2014年11月25日
Published Date 2014/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200044
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はじめに
側方発育型腫瘍(laterally spreading tumor;LST)という名称は,現在では国際的に広く認知され,使用されている.しかし,これに至るまでの経緯は簡単ではなく,1990年代に秋田で開催されていた大腸IIc研究会などをはじめとして,LSTという名称は発育進展を加味したニックネームにすぎず,肉眼型分類には適さないとする不要論が上がったり,その名称そのものの存在が否定されたりする状況にあった.しかし,日本国内の議論を外に,国際学会では欧米よりLSTについての発表が数多く提示されるようになり,本邦でも学会・論文などを通してLSTの必要性が理解され,支持されるようになった.このような経緯から,2013年7月に出版された「大腸癌取扱い規約第8版」1)には,“肉眼型分類には含めない”という条件付きではあるが,初めてLSTという名称が掲載された.
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